スタッフブログ
Active IRでXBRLの対応を謳っておりますが、XBRLは「eXtensible Business Reporting Language」の略で、財務レポートを効率的に、かつひとつのXBRLを様々な財務局面で運用できるようにされたフォーマットです。簡単に言うと、数値に財務的な住所を与えるようなものになります。「123456」という数字には何の意味もありませんが、それが「○○会社の2012年の第3四半期の連結決算で今年の売上高の数字(かつ第1四半期〜第3四半期までの累積)で6桁省略しています。」という情報がくっついてくれば意味のある数字になります。この情報をタグで全ての数値に与えているため、XBRLで正確な財務情報の更新ができることになります。住所があるので正確に配達できるということですね。
CSVはエクセル等の表計算ソフト(話それますが、AppleのNumbersという表計算ソフトは恐ろしく使いやすいです)でも活用される、カンマで区切った数値群ですが、これだけだと共通の表組を使わないと、必ず間違った振り分けをされることになります。
Active IRを完成させた9月の段階では、CSVの活用は全く念頭においていませんでした。XBRLはCSVを完全にカバーできると考えていたんですね。アプリケーションを開発する人間でありながらそこには盲点があったのですが、CSVにあってXBRLにないものがあります。CSVを編集するには多くの優秀なツールが出ていますが、XBRLの編集には数えるほどしか無いということです。私はそれらのツールを一度も触ったことがないので評価はできないのですが、IR担当者の話を聞く限りでは少なくともエクセルのようには使えないという事です。実際、Active IR用にXBRLの管理ツールも開発していますがなかなか複雑で、これはお客様に使わせるわけにはいかないと判断したくらいなので仕方が無いともいえます。Active IRでは、表組作成の管理画面は提供していません。作成した表組の数字やグラフをお客様に自由に触っていただくという仕様です。
そこでCSV入力ですが、これはテストで触っていただいたIRのご担当者様の希望で追加しました。財務報告用の財務表をまずエクセルで作るので、CSVから入力できる方が便利ということです。セグメント情報などはXBRLをカスタマイズしないと加えられないため、今のところ手入力になってしまうのですね。そこも含めて、CSV入力が必要になるわけです。
さて、最初にXBRLは数値に財務的な住所を与えるようなものと説明しましたが、CSVではそういうことができません。まず思いつくところが「売上高」とか「2012」とかをテキストとして照合して表組に加えるという考え方です。これもできるだけ正確にできるように照合するエンジンを作っておりますが完璧ではありません。Active IRではもうひとつのCSV入力方法をご用意しています。詳しくはここではご説明しませんが、郵便の比喩で喩えると、住所録を作りその住所録を編集してもらうという方法になります。編集ミスがなければ完璧に正しい数値を送ることができます。
- 荻野朋活
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2012年1月7日
新製品 Active IRについて
- テーマ:Active IR
- [ 荻野朋活 ]
今回、この製品をリリースできたことを、とても嬉しく思っています。
一度はあと少しの所まで完成させたこの製品を、ASPサービスとして最初から作り直したのが「Active IR」です。当初はWebPR CMSもIR向けソリューションとして開発した中の一部でした。簡単に説明すると、元々ひとつのパッケージに入れるつもりだったこれらシステムの各機能が、ターゲットが違うことに気付いていなかったわけです。同じIR部門でも、WebPR CMSのターゲットはサイトをリニューアルしたい会社が主なターゲット。Active IRは既にあるサイトに機能を追加したい会社がターゲットになります。そして、WebPR CMSがIRサイトに限らず、どんなサイトにでも活用できることに対し、Active IRはまさにIRサイトを所有している会社しか必要としないわけです(笑)
フルパッケージにすることにこだわり過ぎていたのですね。
そのような経緯で、元々ひとつだったActive IRから、広報全般に活用できる承認ワークフローやニュース、各種テンプレートをまとめてWebPR CMS(リリース当初はWebPerfect)として製品化し、その後ギャラリーテンプレートやブログテンプレート、セミナーテンプレート、お問い合わせフォーム生成システム等を追加し、広報CMSとして着実に発展させてきました。そしてActive IRは、既存サイトに機能を追加するものとしてより相応しい、ASPサービスとして開発しなおしたのです。
そのActive IRですが、単純にASP化するだけでは中途半端なものになってしまうので、再開発にあたって非常に難しい開発ハードルを設定しました。
○ASPサーバにXBRLデータベースを構築し、XBRLで自動更新できる
○XBRLで自動更新するだけでなく、手動で数値入力する科目や演算して出力する科目を混在させる
○ASP形式でも、デザインコントロールを完全にする
○グラフはFlashだけでなく、静止画像でも出力できるようにする
○IFRSのXBRLに対応する
以前の開発では任意のXBRL(eXtensible Business Reporting Language:財務レポートを生成するためにカスタマイズしたXMLっぽいフォーマット)だけを設定して読み込む仕様にしていたのですが、今回はXBRLを完全にパースするエンジンを開発し、ひとまず開示されたXBRLは全てASPのデータベースにストックする仕様にしました。これが大変でしたね。汎用性のあるCMSにするために、何度も何度もデータベース仕様を作り直しました。実はまだ全上場企業分のXBRL DBは作ってないんです。1,200社くらい終わりましたが、XBRLのダウンロードを手作業でやってるんですね(笑)
一度DBに入れると小気味いいほど簡単に5年推移の財務諸表が作成できます。
次にデザインコントロールです。これもなかなか細かいハードルがたくさんありました。ひとつはASPから引っ張ったデータをどのようにコントロールして表示するか、というハードルです。色んな方法を試しましたが、何かしらリスクやデメリットが発生するんですね。大手企業ならデメリットを飲ませるのも簡単なのでしょうが、我々ではそうもいかないんです。結論としては、ほとんど静的ページと変わらないレベルでデザインコントロールを実現し、表示速度も安定性も静的ページと同一にしてしまいました。公開データをASPから読み込まない仕様にして、Javascriptでのコントロールもしないようにしてしまったわけです。これも文字コードによっては、あの嫌なページ内スクロールが発生することになったのですが、文字コードの壁もクリアしました。
グラフは追加・編集、デザインのコントロールまで全て管理画面で行うことができます。Flashのグラフ、キレイだし、マウスオーバで数字が見れて楽しいんですけど、重いしFlashプレイヤーを入れてない環境だと悲惨なんですよね(笑)かつ、iPhoneやiPadではサポートされず、Adobeもついにスマホ向けFlashの開発をやめてしまいました。今後Flash自体がどうなるかわからない状況です。Active IRでは、Flashの美しさを保ったまま、どんなブラウザでも表示されるPNGフォーマットでグラフを出力します。できないと思われるのもシャクなので、Flashグラフも選べるようにしました(笑)
実はそれだけが理由ではなく、FlashはXMLでリアルタイムに描画することができるんですね。これがPNGではできないので、Active IRも自動公開モードにする場合は、Flashになります。いずれこの場合もFlashを使わずにできるように、第3のフォーマットを考えています。
そしてIFRS、対応しています。ひとまず2015年の強制適用が無くなって良かったですね。
とにかく、エンジニアリングとしては素晴らしい仕事になりました。自信作です!
デモサイトはすぐにご利用いただけます。一般的な共用のデモではなく、お申込いただいた企業様の財務情報で構築されたデモサイトです!
これからも少しずつActive IRの説明をしてまいりますので、よろしくお願いいたします。
